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【連載】【理科大生に贈る1冊】第10回 「完全版暗算の達人」

 大学生になり本を読む機会が減っていると感じています。そこで普段本を読まない新聞会企画班のメンバーが読書をして理科大生に本を紹介しようという企画です。人それぞれの違った本への感じ方を共有できたらいいなと思います。

「理科大生に贈る1冊」第10回目に紹介する本は「完全版暗算の達人」です。この本は、普段趣味で本を読むことがない私が高校生時代に唯一読んだ本で、暗算の教本ではありますが、話口調の文面で、丁寧な説明が行われているため、本が苦手な人や計算が苦手な人にもお勧めできる一冊です。

概要

この本は暗算についての教本で、著者はアメリカの数学者アーサー・ベンジャミン、同国の科学史家マイケル・シャーマーらです。この本で扱うのは、四則演算、二乗、三乗の計算、平方根の計算、分数の計算などで、簡単な暗算から、5桁×5桁までの掛け算、5桁の二乗などの高難易度の計算問題まで、様々なレベルに対応しています。

合理的で役立つ計算方法が詰まった一冊

例えばこの本では、普通の方法とは異なり、45±27のような計算を左の位(この場合10の位)から順に足し引きします。これは一見、繰り上がりや繰り下がりを余分に考える必要があり面倒に感じますが、人は数字を左から右へ見るため、左から右に足し引きするのは自然ですし、日常生活においては、おおよその値で考えることも多いので、この方法のほうがより日常生活で使いやすくなっています。他にも、暗算をしやすくする計算法や考え方、高度な計算の仕方など、いろいろな考え方を得られるので、数字に関わる皆さんにとって得るものがとても大きい本だと思います。

新聞会企画班