あなたは対面何割?
後期は対面授業が増加
本学では、5月1日から8月31日までの前期の期間中、研究活動などを除き授業は原則オンラインとなっていた。しかし9月14日から始まった後期の授業は、一部が対面で行われている。対面授業をするかどうかの方針は科目によって異なるため、学生ごとに対面授業の割合はさまざまだ。そこで、後期の授業に対する学生の声を聞いてみた。
神楽坂キャンパスでは
理学部第一部化学科2年のKさんの場合は、週2に日、神楽坂キャンパスに通い対面授業を受けている。「有機化学は対面で、そのほかはオンライン授業を受けています。実家にいて通学が困難な人のためにオンラインでの実施も同時に行われています。後で授業の映像はBox*にアップロードされるようになっています。また、無機および分析化学の実験が後期中に3回ほどあります。実験はコロナ対策のため、6つある20人編成のグループのうち1グループごとに1つの実験室で行います。」と話した。「有機化学3の講義の授業は対面では受けやすいですが、Zoom*での配信は常に先生が画面に写されていないことがあり、板書も見えにくいです。オンラインでは受けにくいと思います。実験は対面だと実際に操作を行うことでレポートが書きやすくなり、満足しています。」と授業への感想を述べ、「オンライン授業になると課題をこなすのに自分で勉強のスケジュールを立てる能力が一層強く必要になってると思います。」という考えも話した。
夜間学部である理学部第二部化学科3年のTさんは、週5に日、キャンパスに通っている。「教職課程をとっていて、教育実習などの科目が対面になっています。あと、実験は対面で行っていますね。」と答えた。今の授業形態についての満足できる点と不満な点について聞くと「オンラインにすることで無駄が省けている部分はあると思います。ただ、授業をする先生と課題だけを大量に出して放置する先生がいるので、学びの格差が大きくなっていて良い先生に当たるかどうかが運次第になってしまっているとも思います。」という意見を挙げていた。
実験のない経営学部1年のTさんは、対面授業は1つだけだという。「データ処理入門だけが学校に行くチャンスです。マーケティング入門も対面授業が行われていますが、抽選があり落選してしまったのでオンラインでの受講になっています。」と語った。「対面授業の前後のコマのオンライン授業を受けるために開放された自習室には結構人がいますね。ただ、私の場合通学に割と時間がかかるので、1つの授業を受けるためだけに時間をかけて通学するのは少しもったいないなと最近は思っています。」と学校の様子と対面授業への感想を話した。
*Box:クラウドコンテンツ管理とファイル共有サービスを提供する業務アプリ。本学では本年度からオンライン授業コンテンツの共有や授業課題の提出に利用されている。
*Zoom:ビデオ通話やWeb会議サービスを提供する業務アプリ。本学では本年度からオンライン授業の配信と受講に利用されている。
葛飾キャンパスでは
工学部情報工学科3年のRさんは、すべてオンライン授業だ。「授業のビデオがある場合、いつでも見返すことができるため勉強がしやすいです。ただ、TA *さんに質問をしたくてもオンライン授業ではできないのでそこは不便です。」と話した。
基礎工学部1年のTさんは、週に3つの対面授業がある。対面授業に対し、「ずっと家で授業を受けるよりも、数は少なくてもいいから学校で同級生や先生と顔を合わせて勉強ができる対面授業があった方が、気分転換にもなり先生に質問もできるので良いと思います。」という意見を挙げた。オンライン授業への不安について聞くと、「毎回の授業がオンデマンドの動画視聴のみで最終的に期末レポートのみで成績がつくようなものは、失敗ができず評価のされ方もわからないため不安でした。また、来年度の授業がどのくらい対面で行われるのかが全然わからないことが今は一番不安に感じます。」と語った。
*TA(ティーチングアシスタント):大学の演習、実験、試験などの授業の際に教授と学生の補助を行う大学院生
対面0割は孤立しがち?
対面の授業が全くない学生の中には「周りと比べて学習に遅れが出ているのではないか」という不安を持つ人もいた。その一方、キャンパスに行く機会がある学生は他の学生やキャンパスの様子を知っていて、それほど不安を感じていない印象を受けた。
心身の健康や学業・進路について不安を感じる学生は、本学の学生相談室や学習相談室を利用することができる。学生相談室についてはCLASS*の「お知らせ(新型コロナウイルス感染症関連)」から、学習相談室については「お知らせ(緊急)」からそれぞれ確認できる。
*CLASS:本学の学生が履修申告、成績照会・各種手続等を行うのに利用する学内Webシステム。