取材

TUS Ambassador Contest 2021会場より

舞台での候補者の様子

 昨日、本学神楽坂キャンパスにおいて、TUS Ambassador Contest 2021(以下コンテスト)が行われた。去年のこのようなコンテストは新型コロナウィルスによる感染症拡大防止のため中止され、一昨年までは「ミス・ミスターコンテスト」が行われていた。本コンテストを立ち上げた理由は、容姿で人間の優劣を決めることや、ジェンダー枠を設定することなどの古い価値観による不平等をなくすため、それらを捨て、新たな価値観を採用することが必要とされたためだ。そこで、今年度はジェンダーにとらわれず、ありのままの姿を伝えるという価値観のもと、新たに本コンテストが開催されることになった。

今年度のコンテストの特徴

 コンテストの特徴としては以下の2つがある。まずファイナリストのジェンダー枠が撤廃されており、投票も性別とは無関係に行われる仕組みになっていることだ。そして候補者の人柄を特に重視するために、匿名で書かれた文章の内容によって人間性を評価する「匿名活動投稿」企画が設定されていることだ。

会場の様子

 一般観客は不参加でオンライン配信のみの開催であったが、例年と変わらず会場は迫力満点であった。数々の企業の協賛のもと、会場はプロの撮影、照明、音響設備によりサポートされ、決して例年に負けないような感動を視聴者に届けたいという強い意志と情熱が感じられた。コンテスト当日までSNSでの活動や特技の練習、リハーサルなどを繰り返してきた候補者はずいぶん緊張していたに違いないが、本選では全員が輝かしい姿を示した。トークショーでは面白い発想で会場の人を笑わせ、特技披露では磨かれた演技により会場の人の拍手を起こさせ、記者をも含めその心を虜にした。特技披露の内容としては、№1 宮川さんのバルーンアート、№2 辻野さんの歌、№3 宮澤さんのチアリーディング、№4 折笠さんのピアノの演奏、№5 渡辺さんのダンス、№6 石原さんのギターの弾き語りがあった。最後は各候補者の感動的なスピーチで締めくくられた。

 この日までどの候補者も真剣に活動を続け当日も皆、魅力的であったため1人に投票を絞り難かったように思う。気になるコンテストの結果だが、準グランプリは№5 渡辺さん、グランプリは№2 辻野さんが勝ち取った。2人とも、タスキの授与の際には感動で涙があふれていた。

おわりに

 コロナ禍の厳しい状況の中の開催であったが、これまでの枠を撤廃し、新たな価値観のもとで行われた本コンテストは年に一度の理大祭の目玉として大成功したように思う。これからもこのような機会が存在し続けることが願われ、早速来年度の開催が待ち遠しい。