学友会常任委員会(神楽坂)は、2020年度より現在の体制を大幅に変更し、現行の学友会員制を廃止する方針であることが分かった。12月1日の後期学生大会において議題として挙げられる見通しだ。
学友会員制の廃止を検討
学友会常任委員会(以下、常任委員会)が11月24日に公表した今後の活動方針では、学友会費の徴収方法、学友会登録団体の支援制度を大幅に変更し、常任委員会は大学の「自治公認団体」へ移行するとしている。
具体的には、年会費1000円を支払うことで加入していた学友会員制度を廃止し、コピー機やロッカー利用などの学友会サービスを希望する学生を対象に、年額500円でサービスを提供する方式へと変更する。また、各サークルが学友会に登録する条件として、これまで「サークル構成員の過半数が学友会員」としていた制度を見直し、この要件を撤廃するとしている。
これにより学友会の収入の減少が予想されることから、これまで各サークルへ支給していた団体支援金を必ずしも支給しない方針となった。団体支援金は、利益分が出た場合にのみサークルへ還元するとしている。また、機関団体である理大祭実行委員会および新聞会に支給してきた活動費も全額支給停止となる。
学友会改革の背景とは
常任委員会が大規模な改編を検討する背景には「自治団体であるものの、大学の公認団体ではない」という現行の体制が問題視されるようになったことである。
学友会は1949年に発足したⅠ部学友会・Ⅱ部学友会の流れを受け継いでいる。大学から独立した学生による自治団体として、これまで神楽坂キャンパスでの新歓の運営やロッカーの貸出をはじめとする学友会サービスの提供、学友会傘下のサークルの統括や団体支援金の支給などを行ってきた。
しかし、大学の非公認である学友会が部室やロッカーなどの大学施設を管理していることや、学生から徴収している学友会費が「徴収目的と支出に不平等が発生している」という大学側の指摘から、学友会員制や徴収方法の見直しを検討している。
常任委員会は、新制度による学友会の運営に2020年4月から移行することを目標としている。ただ組織の改編には、学友会規約を改正する必要がある。規約の改正には、学生大会で出席人数の3分の2以上の賛成が必要であり、学生の十分な理解が不可欠だ。常任委員会は、来年度の学生大会にて新規約の改正を決議する方向で調整中である。
今回の改編では、今までの学友会体制が根本的に変更されることになる。学友会員制の廃止や団体支援金の大幅減額など、多くの学生・団体への影響が予想されるだけに、この改編が学生の十分な理解を得た上で行われることを期待したい。本学発足以来、神楽坂の学生生活を支えてきた学友会は、歴史的な節目を迎えている。