BOOK

【連載】【理科大生に贈る1冊】第6回 「論語」

大学生になり本を読む機会が減っていると感じています。そこで普段本を読まない新聞会企画班のメンバーが読書をして理科大生に本を紹介しようという企画です。人それぞれの違った本への感じ方を共有できたらいいなと思います。

理科大生に贈る1冊」第6回目に紹介する本は「論語」です。「論語」は紀元前6世紀に生きていた思想家、孔子の言動をその弟子たちが記録し、まとめてできた本です。この本は中国や日本などで古代から読み継がれてきた古典ではありますが、現代人で本として読んだことのある人は少ないのではないでしょうか。今日はそんな「論語」を紹介したいと思います。

・概要

「論語」の内容はいくつかの巻と無数の章に分けられており、一つの章が孔子やその弟子たちの一つのことばや会話、出来事などを伝えています。これらは互いに無関係に配置されていますが、そのテーマは全て同じで、人間の行動規範としての「礼」と、人間が持つべき最高の資質を備えた人の姿としての「君子」の人物像について語られます。その内容は2500年経った今でも通用し、自分や周りを見つめなおすきっかけとなったり、共感できたりするのがこの本の見事なところであり、面白いところでもあります。また、読書を深めるうちに偉大な人格者、孔子の性格や人物像が立体的に浮かび上がってきて、古代の人々やその考え方を感じることができるのが、この本を読むときの味わい深い点でもあります。これは読んですぐに分かることではないですが、気持ちに任せて、古代人がその知恵を凝らして残した、いろいろな考察に触れることで得られる報酬です。

・読み進め方

「論語」のことばは、一つ読むと少し考えるために間をおきたくなるので、通学中の電車の中で読むのに向いていると思います。章立ての順序に関係がないことから、気まぐれに好きなページを開けられるのもこの本の特徴です。白文は単独で読むのは難しいですが、それにちゃんと書き下し文と現代語訳が付いているので、白文では深い意味がわずか数個の漢字で表されている様子を鑑賞し、書き下し文でその語調を味わい、現代語訳で意味を捉えるという読み方をします。漢文が初めての方には最初は読みづらいと感じられるかもしれませんが、読めば読むほど慣れてきて、あなたの世界観が間違いなく広がる本です。深い読書をするのが好きな方におすすめしたい1冊です。

新聞会企画班



  • 本の紹介 
  • 「論語」 
  • 訳注者:金谷治 
  • 発行所:岩波書店