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【連載】【理科大生に贈る1冊】第4回 「妖琦庵夜話」

大学生になり本を読む機会が減っていると感じています。そこで普段本を読まない新聞会企画班のメンバーが読書をして理科大生に本を紹介しようという企画です。人それぞれの違った本への感じ方を共有できたらいいなと思います。 

「理科大生に贈る1冊」第4回目に紹介する本は「角川ホラー文庫」のミステリー小説「妖琦庵夜話」(ようきあんやわ)です。普段は漫画しか読まず、活字を好んで読まない筆者がシリーズ(現在8巻まで発売)全巻を飽きることなく読み続けられる魅力の詰まった作品です。ジャンルはミステリーで「妖人」と呼ばれる「ヒト」とは異質の存在がいる現代日本の世界が題材となっており、ファンタジー要素もある作品です。

「妖琦庵夜話」

・あらすじと魅力

妖人は妖怪のD N Aを持ち、ヒトにはない特殊な力や性質を持ちます。またこの妖人が関連した事件を解決する「Y対」と呼ばれる刑事たちがおり、この刑事たちの捜査に協力する妖人の洗足伊織という男が主人公です。作品名の「妖琦庵」とは、主人公の持つ茶室のことで、作中の要所ではいつも不思議で重要な空間として登場します。刑事たちは洗足のもつ妖人に関する膨大な知識とネットワークを借りて事件を解決していき、その過程で妖人とヒトの複雑な関係性や主人公の縁者である妖人の存在などが解明されていくため、一巻ごとに話は完結して見えるが大きな伏線は全作品を順に追っていかないと読み解くことができません。そのため、一度読み始めると全巻読みたくなってしまう魅力的な作品となっています。また、登場人物一人一人が話を読み進めるごとに魅力を増していくため、感情移入しやすく尚更読み始めたら途中で止めることはできなくなると思います。 

・普段活字を読まない人におすすめ

作者の榎田ユウリはもともとライトノベル作家でもあり、難しい表現や言い回しはほとんどなく読みやすい文章で書かれているのも作品の特徴です。そのためミステリー小説にしてはサクサク読み進められる印象があり、背景の描写も細かいので作中の世界観はとてもイメージしやすいと思います。普段活字に馴染みがない学生にはとても読みやすいのではないでしょうか。 

新聞会企画班 久保実央 


  • 本の紹介
  • 「妖琦庵夜話」
  • 著者:榎田ユウリ
  • 発行所:角川ホラー文庫

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